ここにひとつの宝がある。これは、17歳の心理に鋭く迫りながら、その真の声で綴られる大人の小説である。
レスリーのハンガリー出身の母親、マーラは愛嬌があり、魅力的で子どもっぽい。しかし彼女には、少女時代に体験したホロコーストのトラウマがあった。米国人の夫と娘たちはカンザスで平凡な毎日を送ろうとするが、マーラの機嫌や気まぐれに翻弄されてしまう。レスリーは必死に理解しようとするが、マーラの相手をすることが重度の精神的過労となり、仲間から孤立してしまうのだった。
マーラの心の病が悲劇的な結末を迎えたとき、レスリーは母の喜びの思い出、ひまわりの森を探しにウェールズへ行く
キャシー・エドガートン